埼玉全国舞踊コンクールではその審査方法として、「偏差値」を採用しています。
これは審査員毎の採点特性による不均等を調整するためです。
極端な例をいえば、10点単位で採点して上下の幅が大きな審査員と、1点単位で審査して上下幅が少ない審査員がいた場合、後者の審査員による採点差はデータ上、無いに等しくなってしまいます。
それを是正するのが「偏差値」です。
これはそれぞれの審査員毎の平均点を出して、そこから上下にどのくらい加点、または減点しているかによって、その作品への評価を決めるものです。
先の例でいえば、前者の審査員は作品Aと作品Bに20点の差をつけても偏差値上は10ポイント差になり、後者の審査員はわずか5点の差しかつけなくても、偏差値としては15ポイントの差がつくという場合もあります。
この方法を採用すると下記のようなメリットがあります。
審査の途中では集計できないというデメリットもありますが、最近は「公平性」という面から偏差値を採用するコンクールが増えています。
作品の点数からその審査員の平均点を控除する。
※ (作品Aの点数 - 審査員1の平均点)
それを標準偏差で割る。
※ (作品Aの点数 - 審査員1の平均点 )÷審査員1の標準偏差
これらをノーマライズスコア(規準値)といいます。そのままでも比較ができますが、0から1までの小さな数になるので、
(通常は)10倍し、さらに50点を中心として比較できるよう50を足します。
※ 偏差値=10×((作品Aの点数 - 審査員1の平均点)÷標準偏差)+50
これが偏差値です。
このほか75点平均で分布させるため、プラス75点をしたり、10倍では点数が実感より低くなるので14倍という方法もあります。