審査データと偏差値について

埼玉全国舞踊コンクールではその審査方法として、「偏差値」を採用しています。
これは審査員毎の採点特性による不均等を調整するためです。

偏差値とは

極端な例をいえば、10点単位で採点して上下の幅が大きな審査員と、1点単位で審査して上下幅が少ない審査員がいた場合、後者の審査員による採点差はデータ上、無いに等しくなってしまいます。
それを是正するのが「偏差値」です。

これはそれぞれの審査員毎の平均点を出して、そこから上下にどのくらい加点、または減点しているかによって、その作品への評価を決めるものです。
先の例でいえば、前者の審査員は作品Aと作品Bに20点の差をつけても偏差値上は10ポイント差になり、後者の審査員はわずか5点の差しかつけなくても、偏差値としては15ポイントの差がつくという場合もあります。

この方法を採用すると下記のようなメリットがあります。

  1. 異なる審査員の平均を同じにできる
  2. 異なる審査員の点数分布を同じ基準で見ることができる
  3. 審査員の多くが上位としたものが上位になる確率が高い
  4. 審査員の個性は少し制限されるが、全体的に公平性を保てる

実際の計算方法

審査の途中では集計できないというデメリットもありますが、最近は「公平性」という面から偏差値を採用するコンクールが増えています。

参考:実際の計算方法

  1. 作品の点数からその審査員の平均点を控除する。

    ※ (作品Aの点数 - 審査員1の平均点)

  2. それを標準偏差で割る。

    ※ (作品Aの点数 - 審査員1の平均点 )÷審査員1の標準偏差

    これらをノーマライズスコア(規準値)といいます。そのままでも比較ができますが、0から1までの小さな数になるので、

  3. (通常は)10倍し、さらに50点を中心として比較できるよう50を足します。

    ※ 偏差値=10×((作品Aの点数 - 審査員1の平均点)÷標準偏差)+50

これが偏差値です。
このほか75点平均で分布させるため、プラス75点をしたり、10倍では点数が実感より低くなるので14倍という方法もあります。

審査データの見方

順位表示について